金額ベースの金需要は金価格とともに急上昇
ETFとOTC投資のフローが総需要を押し上げました。
金の総需要(OTC投資を含む)は前年同期比5%増の1,313トンで、第3四半期の過去最高記録となりました。この好調さは、今期何度も最高値を更新した金価格に反映されています。金額ベースの需要は前年同期比35%増加して、史上初めて1,000億米ドルを突破しました。
世界の金ETF流入量(95トン)が、この伸びを大いに牽引しました。2023年第3四半期の大幅な流出(マイナス139トン)から反転し、今期は2022年第1四半期以降で初めてプラスの四半期となりました。
金地金・金貨投資(269トン)は、比較的好調だった2023年第3四半期と比べて9%減少しました。この減少のほとんどは2、3の主要市場によるもので、非常に好調だったインドがそれを埋め合わせました。
金宝飾品消費(459トン)は、インドの強力な伸びにもかかわらず、前年同期比で12%落ち込みました。消費者の購入量は減少したものの、金宝飾品への支出額は増加しました。金額ベースの需要は前年同期比13%増で、360億米ドルを超えました。
今期の中央銀行の購入(186トン)は減速しましたが、年初来の購入量は2022年に匹敵し、引き続き広範囲にわたっています。
テクノロジー分野の金使用量(83トン)は、引き続きAIが支えとなりました。ベースラインがかなり低く、依然として見通しには注意を要するものの、前年同期比では7パーセント増加しました。