価格を押し上げたのは中央銀⾏とOTC
消費者の健全な購⼊がさらなるサポートとなりました。
今期(2024年第1四半期)の金需要(OTC需要を除く)は、ETFの流出が続いたことから、前年同期比5%減の1,102トンとなりました。投資家による旺盛なOTC購入を含めると、金の総需要は前年同期比3%増の1,238トンとなり、第1四半期としては2016年以来の最高となりました。
今期も、中央銀行の金購入ペースが落ちることはありませんでした。290トン(正味)が公的保有に追加されましたが、現在IMFのデータに反映されているのはその一部です。
金地金・金貨の今期需要は312トンで前四半期と同水準であり、前年同期比では3%の増加になります。
世界の金ETFの運用残高は114トン減少しました。今期、欧州と北米では流出がありましたが、アジアで上場された商品への流入によって若干相殺されました。米国の上場ファンドでは、今期後半にポジティブな変化が見られました。
宝飾品セクターは、価格の上昇を考慮すると堅調でした。世界の宝飾品消費は479トンで、前年同期比で2%減に留まりました。宝飾品加工は前年同期比1%増の535トンで、今期の在庫積み増しは56トンになりました。
AIブームがエレクトロニクス分野の需要を押し上げたため、金のテクノロジー需要は前年同期比で10%回復しました。